太もも裏側の施術

今回はふともも裏側(大腿後面、ハムストリング)です。
ここも腰と関係が深いです。
例えばかがむ動作

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腰を曲げるにはハムストリングが伸びていきます。
起き上がるときには縮んでいきます。
これはふとももだけではありません。
体は筋肉(筋膜)のつながりがあります。
それは体の前面なら前面のつながり
後面のつながりこれは先程言ったふともも裏から腰へを含みます。

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横側面のつながりというのもあります。
それぞれ縦ラインで考え、鍼灸における「経絡」にも通ずるところもあります。
ちなみに横ラインで考えるという思想(デルマトーム)もあります。

なぜこんな説明をしているのかというと
痛いところを押せば治るとかそんな単純なことではないからです。

痛い部分をみつけたら
必ず「上や下に治療ポイントがあるのではないか」
と考えます。

そういう意味での
腰とハムストリングの関係です。

ハムストリングがより伸びるようになれば、より深くかがめるようになるでしょうし、
より活性化すれば、起き上がるときに腰の助けになり、負担も少なくなります。

ですので、腰と脚はセットです。

こういう考えは他の部分でも考えられます。
首と肩、手首と肘、肩甲骨周りと上腕など。

ちなみに
骨盤調整の意味合いもあります。
ハムストリングは坐骨結節というところについていて
働けば骨盤が後方回旋(骨盤が起きる)します。
骨盤については別の筋肉も関係していて、それらの力関係で傾きが決まりますので
また別の話で。。。

話は逸れましたが
ハムストリングの図です。
内側に半腱様筋、半腱様筋
外側に大腿二頭筋
大腿後面の中心ラインに3つツボがあります。

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考え方は二又の筋肉をイメージして
分け目を押す感じです。

そう考えると
3つのツボは筋肉の分け目上にこのようにあると仮定できます。
承扶(しょうふ)は坐骨結節の際
殷門(いんもん)は真ん中の分け目
浮げき(ふげき)は二又に分かれるところ

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人によって内側が大きい人がいたり、2つとも同じ大きさだったりします。
(外側が大きい人もいるかも知れない)
2つの筋肉を分けるように押すか、大きい筋肉の方に向かって押したりします。

どんな部分でも言えることですが、いきなり指で押すと痛いです。
ですのでまずは手のひらや4本の指で押します。
特にふくらはぎ、ふともも、お尻など広い部分は他人が触れただけで筋肉を固くする防御反応をします。
この状態で点で押すと痛めます。
まずは柔らかい広いタッチでほぐすように押し、筋肉の反応を感じ
弾力性が出てきたと思ったら、指でツボ押しに入ります。
それでも患者さんから反発するような手応えや反応があるようなら
膝を曲げます。膝を曲げると大腿後面が緩むからです。

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そこで再度様子をみながら押していきます。
うつ伏せ施術でお尻や腰にも使えるテクニックです。